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風俗関連法解説

風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律

1.俗に「風営法」といいますが、警察庁では「風適法」という略語を用いています。そちらが正式略称ということになりますが、県警のリーフレットなどでは「風営法」という略称を使っているので「風営法」でいいでしょう。

2.もともとは昭和23年(1948年)に制定された「風俗営業取締法」が「風営法」と略称されたものです。現行の法律名になった昭和60年(1985年)施行の改正法も「新風営法」と呼んでいました。「風適法」はなじまないでしょう。

3.平成18年(2006年)施行の新法は、人身取り引き規定の整備、風俗店の届出制の強化、全体的な罰則の強化がポイントになっています。無許可営業や客引きなどに対する罰則は、懲役期間と罰金がおおむね2倍になりました。詳細はこちらにありますが、新規に設けられた罰則対象は次の通りです。

「客引きをするための立ちふさがり、つきまとい」
→6月以下の懲役もしくは100万円以下の罰金またはこれの併科
※これまでは客引き行為そのものへの罰則しかありませんでした。

「外国人ホステス等の就労資格の確認義務を怠った場合」
→100万円以下の罰金
※これまでは確認義務がありませんでした。

「性風俗関連のビラ等の住居への配布」
→100万円以下の罰金
※これまでは罰則がありませんでした。

「無届け風俗店の広告宣伝」
→100万円以下の罰金
※これまでは禁止規定がありませんでした。

4.吉原を除く東京の全域が性風俗の営業禁止区域になったのは、次の条例に基づくものです。
風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行条例
「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行条例の施行に関する規則第4条の規定による東京都公安委員会が告示する地域に関する告示の一部を改正する告示」

売春防止法

1.この法律の制定は、ひとつには風俗の健全化という建前がありますが、戦後にGHQがキリスト教的民主主義の精神をふりかざして公娼制度の廃止を押し付けたという面があります。また婦人矯風会という人権団体が公娼制度を女性の人権抑圧と主張して売春の禁止を政府に働きかけたという背景があります。

2.戦後の公娼制度の廃止は、赤線・青線という公娼地域を生み、政府はそれらの地域での売春を黙認しました。しかし昭和25年(1950年)に婦人矯風会が「売春禁止法制定促進委員会」を発足し、売春を撲滅しようとしました。

3.売春は職業なので、これを禁止すれば大量の失業者が出ます。しかし婦人矯風会にはそこまでの現実認識がありませんでした。そこで政府は苦肉の策として「売春禁止法」ではなく、「売春防止法」を制定しました。

4.売春防止法は、第1章第2条で、売春を次のように定義しています。
この法律で「売春」とは、対償を受け、又は受ける約束で、不特定の相手方と性交することをいう
そして第3条で、何人も、売春をし、又はその相手方となってはならない。と売春を禁止していますが、売春そのものへの罰則はありません

5.刑事処分の対象となるのは、公衆の目にふれるような方法で売春の勧誘・つきまといをすることと、売春の斡旋・売春の契約をさせる・売春の場所を提供するなど、いずれも売春を「させる」ことに限定されています。

6.たとえば、ある女性がプレゼントを受け取る条件で不特定多数の男性と性交をしていれば、それは売春をしていることになり、売春防止法で禁止されている行為です。しかし、この法律の第1章第4条にこの法律の適用にあたっては、国民の権利を不当に侵害しないように留意しなければならない。とあります。

7.上記女性のような行為は一般に不道徳であれ、男女の自由意志によるものです。性生活を営む権利は、人間が人間であることを根拠に発生する人権です。また本人の幸福追求権、平和的生存権の現われです。

8.したがって上記のような女性の行為を処罰することは、基本的人権の侵害、つまり憲法違反となる恐れがあります。売春は被害者なき犯罪と言われるように、泥棒や人殺しといった犯罪とは性質が異なるということです。

9.風俗店は性交を禁じる規定を設けるのが常ですが、法的には売春を禁じればすむことで、性交を禁止する必要はありません。風俗嬢と客が自由意志に基づいて性交を行なうことは売春ではありませんし、違法でもありません。

10.もし風俗嬢が客に性交の対価を要求すれば売春です。しかし店がそれを禁じているのに風俗嬢が自らの意志で売春を行なった場合、風俗嬢は法に違反したことになりますが、これを罰する規定はありません。

11.上記のことを理解している風俗店主・風俗嬢・客は少ないようです。だから必要以上にビクビクしているという状況が生まれます。むしろ韓国・中国人経営の店の方が日本法をよく理解しているという状況があるようです。

12.ソープランドでは公然の秘密として性交が行なわれていますが、これは単に警察が黙認しているだけです。ソープランドのシステムは法解釈上売春にならないから捕まらないという説がありますが、それは誤りです。

13.客が入場料とは別にコンパニオンにサービス料を渡す方式は、むしろ売春防止法にそっくりそのまま抵触しています。だからたまに見せしめとして摘発されることもあります。決して合法だから認められているのではありません。

14.法解釈上、売春防止法に抵触していないというためには、まず店が売春の禁止を謳い、風俗嬢と客との金銭のやりとりを禁じている必要があります。それを遵守した上で行なわれる性交が売春でないことは9で述べたとおりです。

15.風俗店が性交を禁じている理由として、性病の蔓延を防止するためという説がありますが、もしそのように認識しているオーナーや風俗嬢がいたら、考えを改める必要があります。性感染症の主原因は69とフェラチオだからです。

16.性病はむしろ管理売春を禁止していることが原因で蔓延しています。この問題については性風俗御法度考で述べましたので、そちらに譲ります。

児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律

1.ユニセフ、婦人矯風会などの圧力で平成11年(1999年)に制定された法律です。俗に「児童ポルノ法」「児童買春禁止法」などと略称されますが、この法律以外に買春なる言葉は使われないので、単に「買春禁止法」とも呼びます。

2.児童ポルノの蔓延を懸念するといえばもっともらしく聞こえますが、18歳未満を一律児童とする反常識的な悪法の要素を備えています。つまり幼児ポルノを規制する法律とは性質が違い、取締りの線引きが曖昧な上、価値観の問題とも絡んできて、表現の自由を規制する恐れのある法律です。

3.児童の年齢規定は、単に国際条約である「児童の権利に関する条約」に合わせたものと思われますが、女性の婚姻年齢を16歳と定めた民法と整合しません。法的に結婚可能な女子の性交を別の法律で禁じるという馬鹿げた趣旨であり、女性の幸福追求権を踏みにじる法律であるとも言えます。

4.この法律の特徴は、売春防止法と違って「買春」という概念を設け、もっぱら売春の相手となる者を処罰することに重点を置いていることです。そして売春する側には罰則がなく、売春する者をもっぱら被害者と見る視点の偏りがあります。

5.この法律に照らせば、17歳の男子高校生が同年齢の女子にプレゼントを与える約束で性交もしくは性交類似行為に及んだ場合、それは買春行為となり「5年以下の懲役又は300万円以下の罰金」刑となります。

6.現実にはそのようなケースでこの法律が積極的に適用されることはないと思いますが、理論的にそれが可能な法律であり、男女のつきあいという人間の平和的生存権を規制し罰則を設けるというトンデモ法とも言えます。

7.この法律がなくても児童福祉法の第34条1項6号で「児童に淫行をさせる行為」はすでに禁じられています。罰則も「10年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金」とそれなりに厳しいものです。またこれとは別に淫行条例もあります。

8.淫行の定義については議論がありますが、少なくとも合意の上での互いの崇高な愛情を深め合う性交は淫行ではないでしょう。ですからそれは児童福祉法にも淫行条例にも抵触しません。しかし買春禁止法は淫行ではなく性交や性的行為を禁じており、恋愛を法律で禁じたとも目されるものです。

9.従来、東京都には淫行条例がありませんでした。合意の上での性交を法令で禁じることはなじまないという常識にのっとった理由からです。しかし平成17年(2005年)に東京都青少年の健全な育成に関する条例ができました。買春禁止法制定により、淫行条例がないという状況が意味を失ったからでしょう。

10.条例は罰則の上限が懲役2年なので、淫行で捕まっても「2年以下の懲役又は100万円以下の罰金」です。しかし警察が買春禁止法違反で挙げれば意味のない法令です。ちなみに警視庁による淫行の定義はこうです。

青少年を誘惑し、威迫し、欺罔し又は困惑させる等その心身の未成熟に乗じた不当な手段により行う性交又は性交類似行為のほか、青少年を単に自己の性的欲望を満足させるための対象として扱っているとしか認められないような性交又は性交類似行為をいいます。なお、婚約中の青少年又はこれに準ずる真摯な交際関係にある場合は含みません。

11.一見これなら普通の性交との区別はつきそうにも見えますし、それなりに苦心して作った定義のように思えますが、全然ダメです。すべての性交は性的欲望を満足させるためのものですから、どういう性交なら「単に」性的欲望を満足させるためのものなのかという区別は法で決められるものではないのです。

12.むしろ、ここまで必死に性交を禁じようとするエネルギーとは何なのか、それが不思議になってきます。いったいなぜなのでしょう。ひとつには狂信的なキリスト教系の圧力団体の存在があります。その連中の息のかかった国会議員が性交を醜いものと考えて、必死に規制しようとしているのです。

13.しかしそれだけではないでしょう。女好きの政治家はたくさんいます。政財界の接待で売春はあたりまえですし、政財界御用達の売春クラブでは、未成年が性交の相手として供与されているという話が昔からあります。

14.そのことから買春禁止法の正体は、政財界人が未成年との性交権を独占するための法律とも言われています。手垢のついていない未成年の政財界への供給を確実にするため、一般には性交を禁じたというのです。

15.平成15年(2003年)にプチエンジェル事件がありました。小学生も在籍していたロリコンデートクラブが摘発された事件ですが、その顧客名簿には有名政治家や財界人が名前を連ねていたようです。しかし店主は不審死を遂げ、なぜか警察は顧客名簿を秘匿したまま真相はウヤムヤになりました。

16.未成年売春が許されると、治安の乱れにつながるのは確かでしょう。ですから一定の歯止めは必要です。しかしそうだとしても、売春防止法と児童福祉法、淫行条例があれば十分であり、買春禁止法が存在する必然性はありません。加えて言えば、淫行条例も恋愛規制につながるので廃止が妥当です。

17.ちなみに13歳以下の少女との性交は、合意であっても強姦罪が成立します。問題は14歳〜17歳の性交をどう考えるかですが、不健全な性交を規制する必要があるとすれば、それはすでに売春防止法があるわけです。

18.名高い歌の歌詞に「15で姉やは嫁に行き」とありますが、ましてやいまの時代は女性の成熟は早いものです。16〜17歳になると肉体は急に大人になり、悪く言えば急速に衰えるので、18歳未満という線引きは意味がありません。

19.別に性交を奨励する必要はありませんし、未成年の性交を大人は戒めるべきですが、法律で規制して罰則を設けるという筋合いの問題ではありません。基本的には教育の問題であり、本人の心がけの問題です。

20.少年法も14歳以上を大人扱いできるようにしたのですから、法的に性交を規制するなら、せめてそれとの整合性を図るべきです。その上でもし罰則規定を設けるならば、未成年を妊娠させた場合などに限るのが比較的妥当な案でしょう。病気を移した場合は傷害罪が適用された判例がありますから、基本的に売春防止法以外に男女の営みを法律で規制する必要はないのです。

(2006.1.7記)


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